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C型慢性肝炎のインターフェロンによる治療
インターフェロン治療の意味
「いずれ肝ガンになる」という慢性肝炎の運命を変えられるかもしれない! うまくいけば体内からウィルスが消失。 うまくいかなくても肝ガンの発生率は大きく低下。 慢性C型肝炎は、それ自体特に症状はありませんが、5年・10年と長い経過の中で徐々に進行し、いずれ肝ガン(肝細胞ガン)を発症する可能性があります。 肝機能によって、発ガンの確率は大きく変化しますが、慢性C型肝炎では年率0.5〜1.5%、肝硬変では年率3.0%程度の発ガン率があります。C型肝炎ウィルスに感染していない人の肝ガンの発ガン率が年率0.0015%程度であることを考えると、きわめて高い発ガン率(1,000倍!)であることがわかります。 また、この数字自体は決して大きなものではないですが、慢性肝炎は一生続く状態であることを考えると、例えば現在40歳の慢性肝炎の患者さんは、70歳になるまでに45%くらいの確率で肝ガンができることになります。また、もし肝硬変の状態であったとすると、なんと発ガン率は90%になります。 肝ガンは、また高率に再発する病気です。一度肝ガンに罹患した人の再発率は治療がうまくいったとしても、年率15%程度はあるといわれています。つまり、6年でほぼ100%再発するということです。 慢性肝炎の治療において最も重要なことは、GOT・GPTの値を下げることではありません。肝ガンへの進展をいかに阻止し、また、肝ガンが発生した場合、いかに早期に発見し、治療するかということです。 C型肝炎ウィルスの自然治癒率は1年間で0.5%程度といわれています。つまり、C型慢性肝炎は、治療をしなければ、年間200人に一人しか治らないということです。しかし、インターフェロンの投与を行うことによって、治癒率は30%程度期待できます(これは、感染しているウィルスのタイプや、ウィルスの量によって異なります)。 これまで、肝ガンが発生するのを手をこまねいて待ち構えているだけだったいままでの治療が一変したのです。画期的な治療であると言えます。 どんな時にインターフェロン治療を行うか
ウィルスを除去し、肝ガンの発生を予防するのが最大の目的
発ガン率と治療の成功率を考え、治療をした方がよいと思われる場合に行う。 インターフェロン治療は強い副作用を伴う。安易には施行できない。 慢性肝炎は症状はありませんが、いずれ肝ガンを合併する可能性が高い病気です。ですから、できることなら治療して、肝ガンの発生を予防したほうがよいのはいうまでもありません。
ただし、インターフェロン治療自体、重大な副作用を来す可能性があります。また、発熱・全身倦怠感・関節痛などの副作用はほぼ必発で、決して楽な治療ではありません。将来的に肝ガンを発症する確率がどの程度あるか、また、インターフェロン治療がどの程度効果を期待できるかを十分に考えた上で治療するかどうかを決定します。 具体的に治療に入る際には、 1)C型肝炎ウィルスに感染していることを確認されていること 2)肝臓の組織検査(肝生検)によって、慢性活動性肝炎であることが証明されていること 3)自己免疫性肝炎・アルコール性肝炎などではないこと 4)肝硬変・肝不全ではないこと の4つの条件を満たす必要があります。 当初2週間は入院し、連日投与、その後外来で週に3回程度の注射を半年間継続することが多いようです。 基本的には保険が適用されるのは一回だけです(つまり半年間の治療)。成功しても失敗しても、一回きりしか保険は効きません。自費で行うと、インターフェロンの種類にもよりますが、2〜300万円かかります。しかし、最近、効果が期待できる症例に対しては、再投与に保険が認められることになりました。詳しくは後述。
治療が成功すると…
完全治癒 ⇒ ウィルスの除去に成功! 肝炎の進行を止められる。
完全治癒とは、
1)血中からC型肝炎ウィルスがいなくなる 2)GPTが永続的に正常化する 3)肝臓の組織が改善する の3つの条件を満たした状態をいいます。 C型肝炎ウィルスの遺伝子型(genotype)には4つが知られていて、日本人の感染者の80%は2型であるとされています。2型のC型肝炎ウィルスは、一般的にウィルスの量が多いため、インターフェロンが効きにくいと言われています。比較的効果を期待しやすい1型は欧米人に多いようです。日本人の残りの20%程度は3・4型であるようです。 ウィルス量が多いとインターフェロンは効きにくいです。 治療が失敗すると…
治癒しなくても、肝ガンの発生率は低下する。
▲ページトップへ戻る効果が期待できる場合には、6ヶ月間の再投与が認められるようになった。
治癒はしなくても、発ガン率は30%程度に低下するという報告があります。これについては大規模な研究が進行中ですが、おそらく、その有効性は確実です。
また、効果が期待できる症例に対しては再投与が保険で認められるようになりました。 再投与の条件としては、 1)初回投与において有効以上の効果がみとめられたもの 具体的には投与終了6ヶ月以内にGPTが正常上限の2倍以下に低下し、 その後6ヶ月以上、その値を維持したもの、ということになっています。 2)ウィルスのジェノタイプが1b型以外・セロタイプが1以外であること 3)ウィルスの量が、1Meq/l以下(プローブ法)または 100キロコピー以下(アンプリコア法)であること を満たすこと、となっています。 |