医療機関の実践的活用法病院で疑問・不満・不安を感じたことのある方は必読!医療ミスの被害者とならず、安心・納得できる医療を受けるために、現役医師グループがこっそりアドバイスする「実践的受診術」。※このメールマガジンは隔週発行です。 |
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☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ ☆☆医療機関の実践的利用法☆☆ ………………………………………………………………………………………… http://medi-navi.com/メディナビ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 医療機関の実践的利用法は隔週金曜日に発行。 病院で疑問・不満・不安を感じたことのある方は必読!医療ミスの被害者となら す、安心・納得できる医療を受けるために、現役医師グループがこっそりアドバ イスする「実践的受診術」。 第1回 医者の義務と患者の権利 今回は初回ですので、まず「医とは何か」ということから考えていきたいと思い ます。この部分をはっきり理解しておかないと今後の話が見えてきません。ちょ っと難しいところもありますががんばりましょう! ┏━━INDEX━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ 【1】 医の倫理と患者の権利 【2】 日本における医師と法律 【3】 今回の内容に関する医師と病院の本音 【4】 今回のポイント 【5】 編集部より ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ┏≪PR≫病気に対するさまざまな疑問の解決法がここに メディナビ━┓ ┃ ●医者に病名を言われたけど、これってどんな病気? ┃ ┃ ●検査、治療、入院ってどのぐらいかかるの? ┃ ┃ ●医学書ってむずかしくてわからない! ┃ ┃ なんて思ったことがあったらこちらをクリック ┃ ┃ ⇒ http://www.medi-navi.com/ ┃ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ ┃◎◎ 医の倫理と患者の権利 ◎◎ ┃ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ 医師というのは1つの職業です。経済社会では、これは収入を得るための仕事の 1つです。しかし、ただの金儲けの手段とされてしまっては困ります。医師は人 の命を扱う仕事なのですから、普通の職業とはもちろん違います。倫理面にしっ かりとした取り決めが必要でしょう。 医の倫理(医師の倫理)については、国際的な規定がなされています。 「医師の倫理」=ジュネーブ宣言(1948年 第二回世界医師会総会にて) (1)全生涯を人道のために捧げる (2)人道的立場にのっとり、医を実践する。(道徳的・人道的配慮) (3)受胎のときから人命を最大限に尊重する。(人命の尊重) (4)患者の健康を第一に考慮する。 (5)患者の秘密を厳守する。(守秘義務) (6)患者に対して差別・偏見をしない。(患者の非差別) このジュネーブ宣言を基にして、さらに「医の倫理に関する国際規定(1949)」 が規定され、その後「リスボン宣言(1981年)」では「患者の権利」につ いて言及されました。ここでは医師を自由に選ぶ権利、治療を拒否する権利、 尊厳死を迎える権利などが宣言されています。このリスボン宣言は95年にさ らに改正され、患者の権利として以下のようにまとめられました。 「患者の権利」=改正リスボン宣言(1995年 第47回世界医師会総会) (1)良質な医療を受ける権利 (2)選択の自由の権利 (3)自己決定の権利 (4)意識のない患者のインフォームドコンセント (5)法的無能力者の患者の医師決定 (6)患者の医師に反する処置 (7)情報を知る権利 (8)機密保持を得る権利 (9)健康教育を受ける権利 (10)尊厳を得る権利 (11)宗教的加護を受ける権利 さて、患者としてのあなたの姿を見てください。医師としての主治医の姿を見て ください。医の倫理、患者の権利は守られていますか? 最近は、医師国家試験や各種の認定医試験・専門医試験にも、この2つの宣言に 関する出題があるようですが、医師の認知度は残念ながらさほど高くないようで す。医師の倫理面がしっかりしていない以上、患者としては、自分の権利をしっ かりと把握し、主張していくしかないようです。 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ ┃◎◎ 日本における医師と法律 ◎◎ ┃ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ 「医の倫理」はあくまで道徳観念にすぎません。「患者の権利」も努力目標にす ぎません。守るべき倫理・権利は法律でしっかりと定めなければなりません。 日本では、医師の義務は以下のように定められています。 「医師法」 ※これは全文ではなく、概略です。 『第一条 医師の任務は国民の健康な生活を確保することである。』 医師の仕事は病気を治療することだけではありません。国民の健康をトータル にサポートすることが任務なのです。このように法律に定められています。 「病気でもないのに病院に来るな」とは言ってはいけないのです。 『第三条 未成年者や目・耳・口が不自由なものは医師になれない。』 『第四条 精神病者、薬物中毒者、罰金刑以上の刑に処せられたもの、医事に関 する犯罪や不正の行為をしたものは医師の資格を与えられないことがある。』 まあ、当たり前ですね。もっと厳しくてもいいかもしれませんね。 人の命を扱うわけですから、不正や犯罪を犯すような人では困りますね。 『第9〜16条 医師免許を受けた後も、2年以上、大学の医学部や付属病院、 または厚生労働省の指定する病院での臨床研修を受けるように努めること。』 以前は卒業後、インターンという研修期間が義務づけられていましたが、今は 義務ではなく努力目標です。「研修医」は義務ではないのです。大学を卒業して、 国家試験に合格すれば、誰でも「医師」。明日から開業しても法律的には問題は ありません。たとえ経験が全くなくても。 『第17条 医師でないものは医業を開業してはいけない。』 つまり医業は医師の独占業務。医師の資格がなければ医者の仕事はできないって ことです。 エステサロンでエステティシャンが皮膚の処置をしたり、ということは、医師法 違反になるわけです。 『第18条 医師でなければ医師の名称を用いてはならない。』 つまり、医者でもないのに「なんとかドクター」とか、こういうのはだめってこ とです。カイロプラクティックの整体師がドクターと名乗ったりすることもあり ますが、こういうのは厳密には医師法違反なんですね。 さて、法律が定める「お医者さん」というものが、おわかりいただけたでしょうか? 犯罪者でも医者になれる可能性がある。研修しなくても開業できる。さらに業務や名 称の独占が許可されているということがわかりました。すごい職業です。 それでは、医師の義務はどのように定められているのでしょうか? 『第19条 医師の義務』 (1)診療に従事する医師は、(正当な事由がなければ)診療治療を拒んではならない。 (2)診療・検案・出産に立ち会った医師は、(正当な事由がなければ)診断書・検案 書・出産証明書などを交付しなければならない。 なんだか当たり前ですね。疲れてるから明日にして、とかっていうのはもちろんだめ。 汚いオヤジは嫌いだから診たくないっていうのもだめ。お金払ってもらえないかもし れないから診ないっていうものダメなんですね。 「診てくれ」といわれたら、素直に「わかった」と言いなさい、と法律は定めています。 『第20条 無診察治療の禁止』 診察もしないで薬出したりしたらだめですよ、ってことですね。この点について は、患者さんも理解していないといけません。 「3ヶ月前に出してもらった抗生物質、またちょうだい」って言っても、やっぱ り診察しないと薬は出せないのです。 高血圧や糖尿病などの慢性疾患で、何年もずっと飲み続けてる薬は別ですが、新 しい症状や、病状が変化している可能性がある場合には医師の診察がないと薬は 出せません。 『第23条 療養方法などの指導義務』 診療したときには、患者本人、あるいは家族に必要事項の指導をすること、と 法律は定めています。 お医者さんがわかりやすく説明してくれない、っていうのは、実は医師法違反 という重大な罪なんですね。 自分の健康状態、病状についてわかりやすく説明を受けること。 これは患者の権利、医師の義務。しっかり主張しないといけません。 ちなみに、リスボン宣言にあった患者の秘密を守ることについては、医師法ではなく 刑法に「守秘義務」として定められています。つまり、患者の秘密をばらした医師は 刑法違反ということで、刑事罰に問われることになるのです。刑事訴訟法では、本人 が承諾しない限り、(たとえ相手が警察・検察でも)秘密の押収を拒むこともできる とされています。 医師の義務・患者の権利については、ジュネーブ宣言やリスボン宣言の理念には遠く 及ばないものの、一応、日本の法律でもある程度を規定しているということがわかり ました。 さて、あなたのまわりに法律を守っていないお医者さんがいたら、これからは正々堂 々と、「先生、あなたの態度は医師法第23条に違反してます!」と鋭く指摘してくだ さい。 ┏≪ひと休み≫メディナビObjection ┃ メディナビオンライン医療情報ナビゲータ━┓ ┃ さまざまな医療に関する問題についてアンケートを実施しています。 ┃ ┃ みなさんの活発な意見を募集しています。 ┃ ┃ 今月のテーマは、あなたが考える「こんな医者はいや!」です。 ┃ ┗━━━━━━━━━━━━━━━ http://www.medi-navi.com/obj/ ┛ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ ┃◎◎ 今回の内容に関する医者と病院の本音 ◎◎ ┃ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ 理屈ではわかっていても、なかなか実践できない医者の義務。 権利意識の乏しい患者さんは手抜きがしやすい。 患者教育は金にならないし時間もかかる。できればやりたくない。 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ ┃◎◎ 今回のポイント ◎◎ ┃ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ 「患者の権利」と「医者の義務」をよく理解して診療してもらいましょう。 よっぽど優れた主治医とめぐり合えない限り、権利意識をもつことが、医療ミス の被害者とならないための最低条件です。(「優れた主治医の見つけ方」は10月 後半ごろに配信する予定です) ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ ┃◎◎ 編集部より ◎◎ ┃ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ 初回からちょっとボリュームいっぱいの内容になってしまいましたがいかがでし たでしょうか?次回は、なぜ医者は手抜きをしたがるのか。日本の医療システム の特徴からこの問題を検討してみたいと思います。次回からはもっと実践的な内 容になると思いますので楽しみにしてください。 ▲ページトップへ戻る |
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